こんにちは。
雨が大っ嫌いだったKei Alexです。
だって、びちょびちょになるじゃないですかー、傘邪魔じゃないですかー、洗濯物乾かないじゃないですかー、昼間でも暗いじゃないですかー、車がバッシャーって泥水を撥ね上げていくじゃないですかー、良いことないじゃないですかー。
濡れまくってキャッキャしてたのは小学1年生ぐらいまですよ(そして母親に怒られる)。
そんな僕でしたが、ふとしたきっかけで、それほど悪くないと思うようになりました。
というわけで、今週のお題「雨の日の楽しみ方」です。
「雨」を観察する
夜の道路の水たまり。
昼の道路の水たまりと映り込んでいる空。
窓に次々ぶつかっては流れ落ちていく雨粒と、水の影響で歪んで見える窓越しの景色。
暑い日の雨の匂い。
乾いたアスファルトのライトグレーを、スタンプするみたいに次々塗りつぶしていく円。
濡れた幹に萌える苔の鮮やかな緑色。
灰色の景色の中に映える黄色い雨合羽。
そういうものが見られるのは、雨の日だけ。
そう思ったら、雨がそれほど嫌いじゃなくなりました。
きっかけは写真
昔々、15年ぐらい前かな。
ネットで「Web素材配布サイト」というのが流行ったんですよ。
今でいう写真ACやイラストACみたいなサービスで、当時は個人がそれぞれ自分でHPを用意して提供していました。
実は僕も、素材配布サイトを運営していました。
機材も技術も知識も乏しい状態で良くやってたなと思いますけど(笑)、同人活動と同じで楽しかったんですよ。
そんな中、よそのサイトで水をテーマにした写真を見つけまして、それが綺麗だったもので、自分でもやってみたくなりました。
そしてこの瞬間に、それまでびちょびちょになるだけの厄介な雨が、一転して、生きたアートに変わったのです。
調子のいい話ですよね(笑)。
窓に張り付いて頑張った
今でもはっきりと覚えています。
夜、室内から窓に付いた雨粒をマクロで撮影しようと思ったんです。
僕が使っていたのはコンデジで、マニュアルによる細かい操作ができないタイプでした。
それで挑んだのです。
はじめ、部屋の明かりをつけた状態で、カーテンを被って撮影しました。
これでは明るすぎて、僕の顔が思いっきり反射して映り込んで全然だめでした。
次に、明かりを消して撮影しようとしたのですが、どうしても雨粒ではなく、手前の窓ガラスにピントが合ってしまいます。
窓ガラスにピントが合うことで、雨粒が見えなくなってしまい、ただガラス越しに暗い場所を撮ったものになってしまうのでした。
そこで、ガラスにレンズをピタッとくっつけて撮影しようとしたのですが、今度は窓の奥の景色(電柱や樹木や家屋)にピントが合ってしまいます。
もちろん雨粒は無かったことに…。
1時間ほど奮闘して、どうやってもうまい具合に撮影できず、ついに僕は諦めたのでした。
ちなみに、このときのカメラはまだ現役です。
現在は「絵」のために
あれから15年ほど経ち、僕はすっかり写真から離れてしまいました。
絵と同じぐらい、写真もお金と経験が必要で、どちらか一つしか選べなったのです。
ですが、一度発見した雨の魅力は、消えることがなく、雨を描いた作品に注目するようになりました。
自分でもちょっとだけ描いてみたり。
床の上まで水が溢れたり、山が崩れたりするのは怖いですが、最初に書いたような光景が見られるのは雨の日だけですから、あちこち観察しては楽しんでいます。