こんにちは。
あれこれ考えてぐるぐるしては、どうしようもなくて放り出してふて寝を繰り返しているKei Alexです。
そうこうしているうちに風邪ひきましたこんにゃろう。(やつあたり)
映像研には手を出すな!
大童澄瞳先生のデビュー作。
ダンジョンのような構造の高校に通い、秘密基地のような部室で活動する、女子高生3人組のアニメーション制作日誌。
3人寄ればナントヤラで、様々な困難(と言っていいものかw)を乗り越えていくのが面白いです。
きっかけは、相澤いくえ先生のツイートですが、読んでよかった! 一言で言い表したら「凄い!!」です。
読みながら、作者の「好奇心」は浅草さん、「理性」は金森さん、「情熱」は水崎さんに配分されているのかなと思いました。
特に、作中で浅草さんが機械の設計や物理法則を語る場面は、小並感ですが、作者がそうしたものを好きなんだろうなと思いました。
そうした部分で、浅草さんがリアリズムを徹底しているのは、とても面白いです。
脳を直接ブン殴られるような本
ビジュアル面も凄くて、主人公たちの通う高校や、浅草さんの住む団地が、『千と千尋の神隠し』の湯屋、『シドニアの騎士』のシドニアのように、複雑に入り組んだ立体構造です。
それどころか、行きつけのクリーニング店まで、真上に取り付けられた室外機が出入り口を狭め、下をくぐらなければ入れない構造。
バリアフリーとか、ユーザビリティとか、そっちの方がファンタジーかと思うぐらい。
浅草さんが設計するメカも、創作する世界も、泥臭くて重量感のあるものばかり。
そうしたものが、当たり前に描かれていて、ごく普通の「背景」として存在しています。
それが凄い。
ありきたりの住宅街でもなければ、クリーンでツヤツヤな校舎でもない。
錆びてガリガリバキバキの倉庫(部室)や、草生している用水路が、当たり前に登場します。
そういうのを、全部設計してあって、その中でキャラクターが暮らしているから凄い。
ここにこれがあるのを、浅草さんならきっと見逃さないだろうとか、考えていそうで。
※オマケとして、作中に登場する色んな物の、設定や設計の資料が掲載されています。
「まだ」2巻「しか」出ていないけど、もう10巻ぐらい読んだ気分です(笑)。