Dragon Island

日々是修行。

僕も改名したかった。

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こんにちは。
本名は姓名とも珍しい名前を持つKei Alexです。
名前の方はキラキラではないのですが、字面が珍しいのです。

改名したかった

姓も名も変えたかった、というのが、10代までの僕の本音です。
姓は結婚するとき、相手の性を選択することで変えられますが、名はそうはいきません。
僕にとってはなかなかに深刻な問題でした。

名前の字面を説明するとき、決まって「え!?」と聞き返されます。
多くの人は、別の字を当てているからです。(難しい字ではない)
次いで「珍しいですね」と言われます。

これが本当に、嫌で嫌でしかたなかったのです。
まったくもって余計なお世話
スルッと流してほしい。
名前ごときでいちいち引っかからないでほしい。
そう思っていました。

こういう引っかかりを経験するうちに、僕は「自分の名前は変なんだ」と思うようになりました。
望まない注目を浴びるのは、心底迷惑だったのです。

それは20歳を迎える少し前まで、心の底に渦巻いていました。

母親を無下にできなかった

僕は小さいころから何度となく、母親に名づけの由来を尋ねてきました。
小学校に上がるころまでは「読みやすく、書きやすく」と説明されました。(確かに字は易しく、読み間違いようもない)
中学だったか高校だったかのころに、ようやく真相が聞けたのですが、その理由は「姓名判断で良い相にするため」でした
この回答に、当時の僕は、すっかり呆れてしまいました。
姓名判断は、読んで字のごとく、姓と名の画数から運勢を占うものです。
つまり、いくら現在の姓名が強運であっても、苗字が変わったら運勢が変わってしまう仕組みなのです。
僕が将来結婚したとき、苗字が変わる可能性はゼロではありません。(そもそも僕は苗字も好きではなかった)

もちろん、これはあくまで思春期真っただ中の感覚です。
今は、必死に画数を計算し、なおかつ読み書きに困らないものを考え、将来幸運に恵まれるように願ってくれたと、好意的に受け止めることができます。

そんな10代の僕は、ついに耐えかねて、母に「苗字じゃなくて名前の改名ってできるの?」と尋ねてしまいました。
母は少し困った風でしたが「役所とかで手続きすればできる」と教えてくれました。(正しくは家庭裁判所を通さなければいけないんですね)
さらに、改名するにあたって正当な理由が必要なことなども教えてくれ、最後に「自分の名前が気に入らないの?」と僕に聞きました。
僕は正直に「読みはともかく、他の字が良かった。こんな風に書く人は他にいないし、珍しがられる」と言いました。
母は「どうしても嫌なら変えても良いけど、お母さんとしてはこうやって考えてつけてあげた名前だから、残念な気持ちだよ」と言いました。

僕は自分の名前がとても嫌いだったけれど、(主に)母が僕のために一生懸命考えて、沢山の愛情や色々な願いを込めて、付けてくれた名前でもあったので、名前にまつわる諸々が煩わしいというだけで、変えて良いものだろうかと改めて考えました。

結果として、僕は改名せず、生まれ持った名前のまま生きています。
就職してからも姓名とも、珍しがられたり、笑われたり、聞き返されたり、ネタにされたり、駄洒落みたいなあだ名を付けられたりして、何かと煩わしいです。
好きかと聞かれたら、相変わらず「嫌いです」と答えます。
でも、大人になって僕も多少強かになったようで、開き直って珍しさを武器にして、取引先に名前を覚えてもらうのに利用するぐらい、図太くなりました(笑)。

家族とちゃんと話し合う

偉そうなことを言うつもりはありません。
決して、お説教のように受け取らないでほしいです。

10代の頃、僕は本気で改名を考えていて、新たな名前の候補も考えてあって、その上で、親に真剣に話しました。
自分の名前のどこがどのように嫌で、この名前のせいでどんな嫌なことが起きたのかを、たどたどしくも必死に訴えました。
それに対して親は「それぐらい」と、いくつかの解決策を提示しました。
僕は、それは「普通の名前」を持つ人だからそう考え、そして大人だから強い態度でいられるのであって、自分には難しいということを、しっかり話しました。
そして、前述の結果に繋がったのです。

ここまでやり取りをしなければ、親は僕の本気を理解しなかったでしょうし、僕は親の子供に対する気持ちを理解しなかったでしょう。

繰り返しになりますが、僕は改名することをやめ、親がつけてくれた名前で生きていくことにしました。
キラキラネームとも言えず、結果だけ見れば「その程度のレベルだったんでしょ」と映るかもしれません。
それでも僕は真剣でした。
僕が真剣だったので、親も真剣に向き合ってくれました。

15歳になれば、親の同意なく改名の申請が可能です。
でも、もしも、名付けた人(大抵は実の親でしょうか)とコミュニケーションがとれる状態なら、一度しっかり話し合ってみると良いのかなと思います。
もしかしたら、自分が思った以上に色々考えて名付けてくれたことがわかるかもしれません。(逆に幻滅してしまうこともあり得ますが)
名付けてくれた人の真意をしっかり承知した上で、どうするか決めても遅くないだろうと思うのです。

Twitterや情報番組の内容を見て、そんなことを思った僕でした。


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